2016年9月10日、アミティ舞洲にて関西ブロック交流会を開催しました。20家族のほか担任の先生、STの先生などの参加もありました。今回初めて参加されたご家族も何組かあり、全体として小さなお子さんが多かった印象です
午前中は参加者全員が輪になって交流会をします。近況報告と聞きたいこと&お悩み相談を回していきます。爪噛みはいつか止まる?おもちゃを噛む癖は?など、大きな子供の親たちにとっては通ってきた道、初めての親たちには不安な道。「心配しないで。いつか自然に止みますよ」、と経験を伝えてあげられるのがこういう場の意義だと強く感じました。就学先を悩む声もありました。先輩たちから―特に地域の学校に通わせてきた親からは、AS児も周りの子供たちとの関わりの中で育っていくこと、周りの子供たちを信じてみては…などの声が寄せられました。大きくなっても「久しぶり。覚えてる?」と声を掛けてくれる同級生の存在など、ちょっといいお話も。「テレビとYouTube以外に熱中できるものがない」というお話も出ました。この子たちが打ち込めるものって何だろう…と皆で思いを巡らせました。
お昼ご飯を挟んで午後は絵カードコミュニケーションPECSのお話をピラミッド教育コンサルタントオブジャパンのネグロンちひろ先生から頂きます。物見高い子供たちは「何か楽しいことが始まるぞ!」と期待に目を輝かせて大注目。ネグロン先生にプレッシャーを与えます 「おもんない話でごめんねー」と言いながらお話が始まりました。
先生が強く訴えられたのは、絵カードを使ってたくさんのことを表現するようになった子供たちと出会ってきて「この子たちは今までどんなに言いたいことを我慢してきたんだろう」とつくづく思った、ということでした。好奇心旺盛で人が大好きなのにほとんど言葉を発しない我が子たち。いったい何を語りたがっているんだろう…と、とても感じさせる言葉でした。AS特有の躓きのポイントや、ASならではの長所などにも触れ、コミュニケーショントレーニングの発達段階を分かりやすく解説いただきました。AS児はカードの弁別がまず難しいなど、すんなりいかない部分も多いようですが、逆に社会性の強い性格のため期待できる面もあるとのことでした。「今日何があった」「うれしかった」「楽しかった」などの「会話」をわが子と楽しむことができるかも…?しかし日々の実践は地道にやっていくしかないようです
参加者の中には既にPECSを始めている人達もあり、活発に質疑応答がありました。
カード・ブック等グッズの展示・販売も大いに関心を集め、講演後も会場は賑わっていました。講演中、会場後方のプレイコーナーで子供たちがとてもにぎやかでしたが、親たちと並んで最後まで着席してお話を聞いていた子もいてちょっと感心しました