アメリカ アンジェルマン症候群基金(ASF)研修会 参加報告(概要)

 7月23日から26日まで、アメリカアンジェルマン症候群基金の研修会に参加してきました。概要と、主なトピックスを報告します。
 今回は、原田積善会様から助成金を頂いて参加することができました。
23日、24日はScientific Conference で、合計16人の研究者の方々が報告しました。
 現在、ボストン小児病院に研修に行かれている江川先生の発表もありました。その中でも、治療研究については、いくつかのプロジェクトが進行しており、パーキンソンの治療薬L-dopaの治験は現在65人が参加しているが、100人の規模に拡大をして、治療へ実現しようと進めています。
 アメリカでは現在2か所のアンジェルマン専門のクリニックがオープンしています。今後数年のうちに14か所に増やす計画です。そこでは総合的に、小児科、心理、OT、PT、STなどの担当者が時間をかけて診察、地元での治療、訓練の方針などを相談することが出来ます。
 家族向けのセッションの中では、「睡眠障害」の部門で、夜寝るときに、部屋を暗くする、夜中に起きてテレビを見ているときは、だんだんと面白くない番組にしていく(面白いものだとかえって起きてしまう)。日中は太陽の光をたくさん浴びると、夜になると脳内のメラトニンの量が増える。毎日、夜寝る前の決まりごとを作ってみる。などのヒントがありました。
 成人のアンジェルマンで最高齢は45歳の男性でした。妹さん家族がお世話をしていて、家族で参加していました。現在グループホームに入っていますが、しっかり歩いて、落ち着いていました。大きくなってからも訓練を続けている人も多く、まだまだ成長の可能性はあると思いました。
 将来的な、親が年をとってからの心配はどこも同じで、信託財産の形で残したり、後見人を決めたり、何処に住むかが大きな問題でした。
 てんかん発作でなかなか薬が合わない人には、ケトン食が効果的だとの研究が進んでいます。
 この他にも、遺伝子、てんかん、救急対応、てんかん発作時の対応、コミュニケーションなどの講座がありました。
 今回参加は1人でしたので、聞けなかった講座もありますが、録音CDが届きましたら、全体の様子を報告できると思います。とりあえず、概要を報告させて頂きました。
 息子はショートに預け、土日は主人が家で見てくれていましたが、施設では、ウンチの失敗で部屋が大変な事に、テンションが高くて大暴れ、家ではほとんど寝ずに・・・と大変でしたが、貴重な勉強になりました。参加できたこと感謝しています。
                                                    渉外部:山本

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