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第五回ASA(アンジェルマン症候群同盟)国際会議のご報告

大統領の登場する国際会議                         水川雅子

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「今回の会議、どうやらかなりのVIPが来るらしい。各国の大使も呼ばれているらしいし、事によると大統領が来るという話も聞いたよ」

9月30日金曜日、宿泊しているSANA Lisboa Hotelの地下2階のレストランで朝食を取っている時、他国の代表からそんな噂を聴いたが、俄かには信じられなかった。ヨーロッパ諸国を中心とするこのASAの会議に出席するのも五回目となり、会議独特の雰囲気にはある程度慣れていたのだが、確かに今回は何かが今までと違っていた。よく見るとTVクルーがウロウロしているし、SPらしき人の姿もちらほら…。しかしそれでも尚且つ(いくらなんでも大統領なんて来ないでしょう)と高を括っていたところ、会議のオーガナイザーであるPedro de Mello氏によるオープニングスピーチの後、会場にいきなり長身のポルトガル大統領Marccelo Nuno Duarte Rebelo de Sousa氏が現れたではないか。会場はちょっとした興奮の渦に…。手にスマホやデジカメを持ち、画像を撮る人が続出し、これはエンジェルの会への手土産にどうしても撮らねばと私もスマホを構えた。

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第五回目になる今年のASA国際会議は、昨年から同盟入りしたポルトガルの会Associação Sindrome de Angelman Portugalがホストとなり、リスボンの中心地に位置するSANA Lisboa Hotelで9月29日から10月1日まで開催された。会議がスタートする四日前に渉外部・山本さんとパリ・シャルルドゴール空港で落ち合い、共にリスボンまでやって来た。ポルトガルはヨーロッパの中では南の国…そして日本から考えれば西の果てである。最初に空港に降り立った時、家族や友人を出迎えるために空港に来ていた日焼けした人々を見て、早くも『南国』を感じた。そして翌々日…リスボンから電車とバスを乗り継いでユーラシア大陸の最西端・ロカ岬に到達した。どこまでも続く雄大な海を見て、1584年苦難の航海の末ポルトガルに辿り着いた天正遣欧少年使節の思いをひしひしと噛みしめた。ヨーロッパでは今ちょっとしたポルトガルブームなのだとか。確かにどこへ行ってもヨーロッパ系の観光客で溢れかえっている。豊かな自然、古くはイスラム統治時代から大航海時代までを彷彿とさせる歴史的建造物群、人懐こく穏やかな国民性、治安の良さ、ヘルシーな料理や美味しいワイン等から、この国を旅したい人が多いのもうなずける。

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今回の会議に参加して良く分かったことは、ポルトガルの会には人脈も資金力も備わった家族がいるということ。昨年ポルトガルの会が彗星のごとく現れて同盟国入りし、巨額の寄付金を集めてきたことも、学会のような場に一国の大統領まで招いたことも、更には私たちが会場とし宿泊した大型ホテルも、全て実はこの家族が関わっていたのだということを知り、驚きを禁じ得なかった。そしてその裕福な家族にもやはりアンジェルマン症候群の子どもがいるのだ。広大なワイナリーを所有している家族のご厚意で、昼と夜のホテルでの食事にはワインがふるまわれた。ラベルには、ポルトガルの会のロゴが印刷されており、この会議のために特別に作られたオリジナルワインであることが明らかだった。また科学的会議と運営会議の両方を終えた10月1日の午後遅くからバスに乗り込み、私たちはMonte da Ravasqueiraというその家族所有のワイナリーへ向かった。どこまでも続く葡萄畑と美しい白壁に目の醒めるような青い屋根。そして先代の愛したアンティークの馬車が展示された馬車博物館…見るものすべてが想像を遥かに超えていた。

科学的会議のプログラムと2016年助成金受賞 

9月30日9:00から17:00まで例年通り科学的会議が行われた。こちらの会議には北海道大学の江川潔先生が私たちと共に参加してくださり、研究者として、また小児科医として両方の視点からのご意見を伺うことができた。

会議の最後には、2016年度ASAの助成金を受けることが決定したBen Philpot博士とSilvia Russo博士の研究発表も行われた。今回は14人の研究者が助成金の申請を行い、科学者で構成されるScientific Advisory Boardが第二段階で6人まで絞った中から、各国の会が決めていくというプロセスが取られたのだが、最後までかなりヒートアップしたメールのやり取りが、私たち副同盟国にもCCで送られてきていた。

プログラムは以下の通りで、Celia Barbosa 医師のプレゼンテーションは比較的私にとっては分かりやすい話だったが、その他ほとんどが専門性の高い内容で文系アタマには付いていくのが難しかったことを告白せざるを得ない。ドイツ語によるサマリーをオランダの代表が英語に翻訳してくれるという有り難いお話をしてくれているので、これを待って詳細のご報告をさせていただきたい。

全体会議 話者;Stormy Chamberlain博士 (Department of Genetics and Developmental Biology at University of Connecticut Health Center米国)

Session 1: ASモデルに見られる神経生理学

話者1,Ben Philpot博士(Department of Cell Biology and Physiology at University of North Carolina at Chapel Hill School of Medicine米国)

話者2,Hanoch Kaphzan医師・博士(Laboratory for Neurobiology od Psychiatric Disorders/Neurobiology at University of Haifa イスラエル)

話者3,Celia Barbosa 医師 (Neuropediatrics at Hospital de Braga ポルトガル)

Session2:人類遺伝学、リボ核酸とその彼方

話者1,Lidia Larizza 医師(Medical Genetics at University of Milan イタリア)

話者2,Gerhard Schratt医師・博士(Institut für Physiologische Chemie at Philipps-Universität Marburgドイツ)

話者3,Sofia Duarte神経学者・医師・博士(Instituto de Medicina Molecular and Hospital de Dona Estefania,CHLC)

Session3ASA受賞記念講演

話者1, Ben Distel 博士(2014年受賞・Biochemistry and molecular biology at Academic Medical Center –Amsterdam オランダ)

話者2,Geeske van Woerden博士(2014年受賞・Department of Neuroscience at Erasmus MC オランダ)

話者3, 2016年受賞審査

前出のBen Philpot博士が“Quantifying EEG abnormalities and identifying biomarkers in AS”の研究で、またイタリアのSilvia Russo博士が“Potential therapeutic approach for synaptic deficit in AS: the JNK inhibitor peptide”の研究で受賞。

いつもながら熱い議論が交わされたASA運営会議

10月1日科学的会議は続行されたが、私たち各国の代表は9:00から12:00まで別室に缶詰となり、運営会議に出席した。2016年現在、正規同盟国メンバーは12となり、Nina

Foundation(オランダ)、OrSA(イタリア)、AFSA(フランス)、angel(ポルトガル),

ASSERT(イギリス)、ASI(アイルランド)、Angelman e.V.(ドイツ)、asa(スペイン)、ベルギー、オランダのアンジェルマン症候群の会(Ninaとは別の組織)、オーストリア、オーストラリアとなっている。また副同盟国は、日本、香港、イスラエルの三国。2016年は新たにアルゼンチン代表も出席したため、同盟国入りを目指すことになりそうだ。

運営会議は各同盟国代表から話をするところからスタートした。各々の国情から、話す内容も異なったが、ドイツの代表からは二年後の国際会議はドイツで開催する方向で話を進めているとのこと。副同盟国ながら、山本さんと私も話をさせてもらった。私からは、「5回連続でASAの会議に出席していながら、日本は未だに5000€の寄付金を集められないため副同盟国に留まっていることについて残念に思っています」とまずは申し上げた。「しかし2000年IASOというアンジェルマン症候群の世界組織を立ち上げながらこれが存続できなったという過去も知る者として、ASAが参加国を増やしつつあることを嬉しく思う。長く存続させていくことの意義を感じる」とお話した。さらに山本さんと共に今後の日本の会の展望について、「今年は北海道大学の江川潔先生も科学的会議に出席されて、他国の研究者と意見交換をされていたので、ASAとのより太い絆が築けたと思う。今後は寄付金を集めて同盟国入りしたい」という考えを述べさせて頂いた。

運営会議では今後の助成金決定方法についてや、今回の反省…特にScientific Advisory Boardの一人が急に辞めてしまったことなどが取り上げられた。こうした混乱を防ぐために、SABの人数を増やすことが決められ、また助成対象の研究を決める際のプロセスなどについても、短時間で様々な懸案事項をバッサバッサと解決していった。また、ここで答えが見つからなかったことに関しては、ネットでのやり取り(今後は違った形でのネット会議も検討)や来年ナポリで開催される予定の運営会議で解決していく方向。

こうして今年の国際会議も終了した。次の国際会議は二年後となる。その時、日本の会がどのような考えを持って、どういう立場を築いていく方向性なのか、現時点で予測することは難しい。しかし一つだけ確実なのは、私たち、そして世界中どの会もアンジェルマン症候群を持つ人たちとその家族たちのためにある、ということ。その幸せな人生をサポートしていくために、努力と対話を続けていくということだと思う。簡単なようでとても難しいことだが、エンジェルの会はこれまで試練を乗り越えながらも、ずっと地道にその努力を続けてきた。その輪を世界に拡げて、より良い未来を築いていきたいと願って止まない。

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第四回アンジェルマン症候群国際会議に参加してきました

水川です。10/1から10/3、イギリスのリバプールで行われたThe 4th International Angelman Syndrome Scientific Conferenceに参加し、7日に帰国致しました飛行機 その簡単なご報告と今後の課題についてお伝え致します。
10/1は夕方6時頃にリバプールに到着し、会場で宿泊先でもあったリバプール町の中心にあるマリオットホテルの2階のレストランで、13か国から集まってきたサポートグループの代表たちとwelcome dinnerを共にしました。13か国の内訳は、英国(A.S.S.E.R.T、Pit-Hopkins UK)、オランダ(Nina foundation,Angelman Syndrome Nederland)、スイス(A.V.S)、フランス(AFSA,3日からSaFのメンバー二人も合流)、ドイツ(Angelman e.V)、ベルギー(Angelman Syndroom Belgie)、ポルトガル(ANGEL-Associacao Sindrome de Angelman Portugal)、フィンランド(Finnish Angelman Syndrome Society)、アイルランド(ASI)、ハンガリー(Humgarian Angelman Syndrome Foundation)、ポーランド(Fundacja Angelmana)、イタリア(ORSA)、それに日本から私です。他に、三名の科学者で構成された委員会メンバーであるAngelman Syndrome Alliance Scientific Advisory Boardの人たちも合流しました。

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10/2は、Alder Hey Education Centerに場所を移し、アンジェルマン症候群にまつわる科学的なシンポジウムが開催され、世界中から集まった13人の研究者(そのうち一人は製薬会社の人)がプレゼンを行いました。その科学者や内容の詳細はまた会だよりやブログでお伝えしたいと思います。やはり英国とオランダの研究者が多い印象はありましたが、非常に興味深い内容だったことを取り急ぎお伝え致します。夜は夕食を共にした後、パブに場所を移して歓談しました。ビール 10/3は各国から集まったサポートグループのメンバーで構成されるAngelman Syndrome Allianceの委員会が行われました。イタリアの会議の際に、この同盟が調印され、日本も同盟に加わったカタチとなりましたが、同盟の趣旨は各国のサポートグループ(親の会)が一致協力しあって、期待できる科学者のアンジェルマン症候群に対する研究を支援しましょう、という、ものです。最低でも2年で5,000€を各々の国が集めて、これを選ばれた研究者に資金提供することになっています。(1年で2,500€という計算になります)日本では親の会がスポンサー等から募金を集めるという活動をしていないので、今までこの資金提供には協力をしておらず、同盟に入っているようでいても、正式には入っていないという宙ぶらりんな状態できています。
今回は新たに同盟にドイツとポルトガルのサポートグループが入り、この会議に参加している国で同盟国入りしていないのはフィンランドと日本だけとなりました。(ポーランドとハンガリーは今年初めてこの会議に参加しましたが、同盟国入りする意思は見せていません。スイスの代表は委員会には欠席) 提供している金額はまちまちで、イタリアとフランスとポルトガルが最も多く60,000€。ドイツが15,000€、英国が12,000€と続き、あとベルギー、アイルランド、オランダの3国は5,000€となっています。
今回も日本としてはまだ資金は集められていないことをご説明しましたが、一方で初回のオランダの会議から4回とも参加し、この会議と同盟の趣旨に賛同していることを説明。同盟国に入りたいという意思表示をしました。実は話し合いの中でアメリカの話が出て、既に研究費を多く提供してもらっているアメリカの科学者や研究には資金提供せずヨーロッパの研究に絞ろうかという議論がありました。その際、私からヨーロッパだけに絞るのであれば、私たちの国としては資金を集めることは難しい。国境を設けず、期待できるような良い研究に資金提供するというなら、考えたいと意見を申し上げました。その結果、研究には国境は設けないという方針に決まりました。
このような経緯で、現在日本は正式にはまだ同盟国ではありませんが、non-officialの同盟国という位置づけをされました。相変わらず微妙な立ち位置ではありますが、4年間とも参加して意見を述べ存在をアピールしてきたことは大きいようです。
今回はアンジェルマン博士生誕100年とこの病気が発見されて50年という節目の年ということもあり、最終日の夜にはガラパーティ―が開催されました。イブニングドレスとタキシードで決めた親たちが160人程も集まり、盛大なパーティ―となりました。2014年公開の『ゴジラ』や来年公開予定の『スター・ウォーズ』の監督であるGareth Edwardsさんが、姪がアンジェルマン症候群ということから、この会議のパトロンとなっており、特別にスピーチを行いました。またアンジェルマン博士の姪であるLizHuglinさんもスピーチを行いました。こちらも眠い目をこすりながら、深夜までお付き合いさせて頂きました。ブティック 以上が今回の(文系の)ご報告となります。科学的なご報告は、もう少しお待ちいただければと思います。

シカゴでASF会議2015が開催されました!(速報)

アメリカのASF(アンジェルマン症候群基金)が二年に一度開催する会議が、
今年はシカゴで7月15日から18日まで開催されました。
エンジェルの会からは、山本紀子さんが単独渡米。
科学的会議と家族のための会議の両方に出席され、帰路についています。
早速山本さんから送られてきた現地の画像とコメントを以下お届けします。

科学的会議の方は60人くらいの出席者でしたが、後半家族の会議では
なんと参加者が700人くらいに増えました目 注目されている新しい治療薬は、治験のための承認をこれから取るという段階で
会議には治験や遺伝子治療等の会社三社からも参加者がありました。
アンジェルマン症候群研究の第一人者であるウィリアム博士とフィルポット博士ともお話できました。
おふたりとも日程さえ合えば、来日して話をしてくださるお気持ちもあるとか{%キラキラwebry%}
今回もASFの会議には企業等のスポンサーがついており、家族の参加料は無料でした
日本でも、もっと企業等が私たちのような活動のスポンサーになってくれると良いですね{%花火webry%}

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三枚目の画像右で談笑しておられるのが、ウィリアム博士

第3回アンジェルマン症候群国際会議に参加してきました!(速報)

2014年10月17日、パリに世界各国のアンジェルマン症候群関係者が集まりました{%花火webry%}
この会議に、エンジェルの会からは渉外部の吉野さんと水川の2名が出席してきました。
16日はパリのイタリー広場近くにあるホテルアイビスに集合し、近くのカフェで歓迎夕食会が開催されました。
さらに17日は朝早く地下鉄でInstitute of Myologyという大きな病院に移動し、
ここで終日研究発表が行われました。
発表を行ったのは、Arther L.Beaudet(アメリカ)、Stormy J.Chamberlain(アメリカ)、
PerrlineCharles(フランス)、Ben Distel(オランダ)、Ype Elgersma(オランダ)、Angela Mabb(アメリカ)、
Ugo Mayor (スペイン),Silvia Russo(イタリア)、Martin Scheffner (ドイツ),
David Segal (アメリカ)、Harald H.Sitte (オーストリア)の11名の医学者・研究者(敬称略)。
親の会からは、オーストリア、ベルギー、イタリア、ドイツ、イギリス、アイルランド、
イスラエル、オランダからはNina Foundationとプラダ―ウィリー&アンジェルマン親の会、ポルトガル、
USAからASFとFAST、そして日本と11か国の13組織
から出席しました。
まだまだ欧米中心ではありますが、参加国は年々増えており、一体感が生まれつつあります{%新芽webry%}

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